はじめ当社営業からオイルの開発を依頼された時、『何を突拍子もないことを!』と、思いました。何って、まず一つめが“とにかく熱に強いオイル”です。まあこれだけならなんとかなるかな?と思いました。なんせ当社はレースに使用するオイルに関してはそれなりのノウハウがありますからね。しかし次に言ってきた言葉には愕然としました。「“一般車が使えるオイル”を開発してくれ!」です。『シロートはこれだから困る・・・』営業に対して心の中でつぶやき、直ぐに出来ないと(*1)返事をしようと思いました。しかし…いつになく真剣な営業さんの顔を見て、まあ話だけは聞いておこうと思いちょっと不満げに話したのです。
『もう少し具体的な情報を下さい。例えば、ターゲットとする車、レースカテゴリー、ユーザーがこれまで使ってきたオイルの不満点など、なんですが・・・』。
すると営業さんは堰を切った様に話し出したのです。(つづく)
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*1 レースに使用するオイルと一般車に求められるオイルの性能は違います。ちょっと大げさに分けてみると、レース用オイルは、耐熱性、耐摩耗性能を重視しており、一般車に求められる清浄分散性能、低温流動性能は持ち合わせておりません。全ての性能を最大限に引き出すことは非常に難しい要求性能なのです。
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